両親媒性物質分子複合体を利用する皮膚疾患治療薬、アンチエイジング剤の開発、材料化学への応用

ストレスを強いられる現代社会がもたらす疾患において、外的因子にさらされる器官である皮膚に障害が現れるケースは大変多く、その患者年齢層は10代~80代までと幅広い。尋常性痤瘡(にきび)や肝斑、老人性色素斑等々の色素沈着症もその代表例であり、完治を望む患者が後を絶たない。しかしその治療で用いられる薬剤は、皮膚刺激性、薬剤不安定性、低い皮膚浸透性が未だ改善されないまま使用されているのが現状であり、患者への負担が懸念されている。そこで「種々薬物と両親媒性物質との複合体形成がもたらす新規機能性の付加」(当研究室で進めている内容)の研究を基礎に安定、安全性に富み、高い皮膚浸透性を有する新規の尋常性痤瘡、色素沈着治療薬の開発を目指している。本研究成果は、新しい皮膚疾患治療として皮膚科、形成外科等、医療機関において有効に機能し、将来は手軽に入手できる市販スキンケア剤として利用されることが期待できる。